柳也が絵を描いたり小説を書いたりゲームレビューしたり日常のことをぼやいたりしています。
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やっと書く事の出来た初めての更新物。
タイトル通りガラハドさんの一人称で進む小説ですが、メインはグレ→ヘイです(おい)。
初めての一人称小説なので書くのに時間掛かった…!
ガラハドさんの口調分からんは何処まで俗語入れりゃいいのか心理描写と情景描写の対比に悩むは色々難産な作品でした…
しかもこれ3部作の予定だけど肝心の真ん中の話(つまりこれの続き)が全く浮かんでない(うっわっ)
グレ→ヘイと言う超マイナーカプどんと来いと言う人、
グレイの性格が全くクールじゃなくてもバッチ来いな人は続きを読むよりどうぞ。
(うちのグレイはオブシ団に影響受けまくってます)
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タイトル通りガラハドさんの一人称で進む小説ですが、メインはグレ→ヘイです(おい)。
初めての一人称小説なので書くのに時間掛かった…!
ガラハドさんの口調分からんは何処まで俗語入れりゃいいのか心理描写と情景描写の対比に悩むは色々難産な作品でした…
しかもこれ3部作の予定だけど肝心の真ん中の話(つまりこれの続き)が全く浮かんでない(うっわっ)
グレ→ヘイと言う超マイナーカプどんと来いと言う人、
グレイの性格が全くクールじゃなくてもバッチ来いな人は続きを読むよりどうぞ。
(うちのグレイはオブシ団に影響受けまくってます)
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バルハラント最南端、凍結湖の中央に位置する凍った城の入口の手前でグレイをリーダーとする俺達一行は作戦会議を開いていた。
「お前、あれどう思う?」
「どう、ってやっぱり…」
くっくっと笑いをかみ殺しながら横目で入口を見つつ指差すホークに俺もまた苦笑しながらちらり、と同じ方向に目を向けて――噴出しそうになったのを、何とか堪えた。
凍った城の入口に人影が一つ。いっそ毒々しいとも表現出来るほど鮮やかな真紅のローブに身を包みその背を凍りついた壁に預けている。遠目で見ているのだから細かい所までは判らないが、俺達全員その姿に見覚えがあった。邪神サルーインの使い魔(ミニオン)名はストライフだったかワイルだったか――まあいい。兎角敵である人影を目にして俺たちは奴が何を企んでいるのか、何が目的なのか話し合うことにした。
「やっぱ、オブシダンソードだよな」
「じゃあ何でとっとと回収しに行かないんだ?…俺達の運命石(デステニィストーン)を奪いに来たんじゃないか?」
ホークの見解にグレイはまた違った意見を出し、うーんと首を捻る。俺達がこの旅で集めた運命石は気、幻、水の三つ。奴らが邪神復活を目的とし運命石を破壊しようと活動している以上その可能性は確かに有ったが、ならば何故このタイミングで現れたのか、それがどうしても腑に落ちない。
「ねえねえ、ガラハドさん。もしかしてあの人、あたし達を騙してオブシダンもあたし達の運命石も手にいれちゃおー、とか考えてるんじゃないのかな」
いい事を思いついたと明るく発言するアイシャに可哀相だが俺は出来るだけ優しくそれを否定する。
「それは無いだろう、…大体あの姿じゃ、自分がミニオンだと言っているようなもんだ」
なにせ一番の特徴の赤いローブを着たままだしな。
「そっか」
どうやら傷つけずに済んだようでアイシャはにっこりと笑って答えてくれた。俺達がそんなやり取りをしてる間もグレイとホークは「待ち伏せにしちゃ堂々とし過ぎだよな」だの「大体何で一人でいるんだ」だの話し合っている。…ふと、今まで黙って事の成り行きを見守っていたクローディアがいつも通りの穏やかな声で俺達全員に向けて話しかけた。
「ねえ、ここで話し合っていても仕方が無いわ、取り合えず行ってみましょう。……それに」
クローディアがミニオンに視線を向ける。その目は一点の邪心も無く純粋に相手(一応敵なんだけどな)を気遣うもので実に優しげだ。
「あの人、身体にたくさん雪が積もってしまっているわ。可哀相よ」
言われて再びミニオンに目を向け――まるで雪だるまのようになってしまった姿を見て、俺は今度こそ笑いを堪えきれずに噴出してしまった。
……まさか、アイシャの言っていたことが当たっていたとは。
「私はこの城に財宝を探しに来たんです。一緒に行きませんか?」
自称・赤魔法使いと名乗るミニオンはいけしゃあしゃあと開口一番にそう言い放ち、俺達を見事に凍りつかせた。お得意の術法でも使ったのか一応人間の姿をしてはいるんだがそれでも常人と比べて肌の色は格段に悪いし赤ローブ姿のままだから他のミニオン(幾らなんでも面識のある奴ならもう少し上手く化けるだろう)と対峙したことのある俺達には生憎その変装は通じない。
……いっそそのローブ、脱いじまってた方がばれなかったんじゃないか?
「最初は一人で進もうとしたのだ…したのですが、この城は魔物が多く、しかも強力な守護者がいるようで、私一人では進めません」
俺達の呆れた視線など意に介さず、ミニオンは演技を続ける。普段下手に出ることがよっぽど少ないのだろう、時々地の言葉使いで喋りそうになるし浮かべている愛想笑いも何処かぎこちなく口元が引きつってしまっている。
だがこれでこいつの魂胆が分かった。恐らく俺達とその守護者を戦わせて同士討ちを狙っているか、仮にどちらかが生き残っても疲れきったところを不意打ちして両者の運命石を手に入れるつもりなんだろう。
前にいたグレイにどうする、と問いかけようとするがそれよりも早くグレイはずかずかと早足でミニオンの前まで歩み寄り、あろうことかその手を取って滅多に拝めないまるで何処ぞの国の王子様のような爽やかな笑顔で相手に語りかけた。
「いやそれは何とも奇遇ですね。俺達も此処に財宝を――聞く所によると邪の運命石を探しに来たんです。道連れは多いほうが良いですし、何より俺達の中には貴方の様に術法を専門とする者は居りません。丁度今俺達は5人、是非ともご一緒させて下さい。いえ、ご一緒しましょう」
綺羅綺羅と星を飛ばして背中に薔薇でも背負ってるんじゃないかと言う完璧な(ある種気味が悪い位の)殺人スマイルを浮かべながら帝国の皇帝に謁見した時にもローザリアの某黒い悪魔(聖戦士だった頃から如何にもいけ好かなかった)に謁見した時にも終ぞ聞けなかった敬語を駆使しまるで貴婦人をエスコートするかの様な恭しい動作で頭や肩に降り積もった雪を払っている。その様子を見たクローディアは「優しいのね、グレイ」と微笑ましそうに見ているしアイシャは「グレイ王子様みたーい」と純粋にはしゃいでいる。ホークはまるで新しい遊びを思いついた子供のようににやにやと笑って事の成り行きを見守っている。肝心のミニオンはグレイの只ならぬ様子にドン引きしつつもその気迫に押されたのか「あ、ああ」と思わず素の口調で返している。グレイが自分の事を術法使いと決め付けていた事に何の疑問も口にしていない事から正体がばれているとは全く思っていない様子だ。
何も知らなければ一連のグレイの行動は相手を騙すための演技と考えられたかもしれない。
だが俺は見てしまった。あのミニオンを間近で見た時のあいつの輝いた目と見る間に赤く染まっていった頬を。勘違いなんかじゃ無い、あれは恋をする男の目だ。
あいつ、ミニオンに一目惚れしやがった。
確かに見てくれはまあ、悪くは無い。身長はまあ俺と同じ位だから百八十前後はあるだろう、背丈の割に細すぎるような気がするがそれは華奢と言うことが出来てその辺は女性的、と表現できるだろう。目深に被ったフードの所為で顔立ちはよく見ることが出来ないが、その中から覗く両目は全く光を宿してない上に瞳孔すら無く宝石のような蒼い瞳だけがぽっかりと闇の中に浮かんでいた。
少なくともミリアムの様に気の強い女がタイプでは無い事だけは知っていたが、それでもクローディアの事を美人と言った辺り女に対して興味が無い訳では無いのだろうし、女性恐怖症だとかそんな仕草も見たことは無い。男しか愛せない性質なのだろうか、でも俺もホークもグレイから色目を使われたことは一度も無いし、前に共に旅をしていたジャミルやラファエルやアルベルトにだってそんな素振りは全く見せなかった。こいつとは古い知り合いだと言っていた帝国のジャンとか言う男だって、そんなことは一言も言ってなかったしなぁ。
「ガラハド、どうしたんだ?早く行こうぜ」
グレイの言葉に気がついて、俺は意識を現実に戻す。誰の所為で人が悩んでいるのか全く気付いていない目の前の相棒は機嫌良く話しかけてくる。ミニオンと他の仲間達はとっとと歩き出し下の階へと続く階段を探している。ホークが一瞬こちらを見て面白そうに笑っていることからあいつもグレイの事に気が付いているんだろう、それでいて何も言おうとしない辺り危機感が無いと言うか何と言うか……俺は答えが殆ど解りつつも、グレイにその事を問いかけた。
「なぁ、お前あいつのこと気に入ったのか?」
前を歩くミニオンに聞こえないようにそっと耳打ちした俺の言葉にグレイはキョトンとした顔で二、三度目を瞬かせて感心したような声で答えた。
「よく分かったなー、俺何も言ってないのに」
「表情に物凄く出てたぞ。ついでにホークも気付いているみたいだな」
「そっか、……邪魔するなよ?」
「お前がサルーインの側に回るとか言わないんだったらな」
言われてグレイはひょい、と肩をすくめ心外だと言わんばかりに苦笑し、
「言うわけ無いだろ。奴が復活したらこの世界破滅するんだぞ」
「じゃあどうするんだ、恐らくあいつはちょっとやそっとじゃ裏切らないぞ」
俺の言葉にグレイは全く悩まずその場に仁王立ちし堂々と胸を張って自信満々にこう答えた。
「何が何でも俺に惚れさせる!!!」
…………。
…………。
…………えーと。
「お前、それ本気で」
「本気に決まってるだろ、冗談なんか言わねぇよ」
さも当然とばかりに言い放つグレイの姿が目に入る。仲良くなる為にはまず好意的に接さないとなー、だのボディタッチも効果的らしいなー、だの顔見てみたいな絶対美人だ、だの有り得ない幻聴あるいは毒電波が耳に入ってくるが俺の脳はそれを理解することを全力で拒否した。
先頭の方へと走っていくグレイを他所に俺はこんな破天荒で非常識な相棒を持った我が身の不幸とその厄介な相棒に好かれてしまったとてつもなく可哀相な邪神の使い魔の不幸を嘆き溜息を吐いた。ふと上げた目線の先に今まさにミニオンの肩を抱いて楽しそうに鼻歌を歌っている相棒といきなり肩を抱かれ困惑しまくり混乱しているミニオンの姿が映ったが――
見なかったことにした。
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プロフィール
HN:
柳也
HP:
性別:
非公開
職業:
多分人類
趣味:
妄想とゲーム
自己紹介:
【此処の管理人の生態】
・画材を買い漁るのが最早生きがい
・青を筆頭に鮮やかな原色系の色が好き。宝石の色に憧れ中。
・見れる絵を目指してデッサンを模索中
【サイトの案内】
・メインはロマサガとミンサガ……の筈
・だが何より多いのは俺の駄目すぎる日常
・捏造だけのサイト
・嫁は旧ヘイト、婿は赤魔さん
・最早うちのグレイは止まらない
・ガラハドへの差し入れは養毛剤で
・FVロマサガ2のロナルドに萌えた
・ルドラの関西弁市長が好きなのは俺だけだろう
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